| 18歳 |
大磯 潮と浜野あさりは、貝柱高等学校卒業後、その年の８月にイギリスに
移住。潮の叔父が住むリバプールに行き、叔父の家に寄宿する形をとる。潮
はその際、叔父にあさりを「Sweetheart」と紹介している。
９月よりアトランティックオーシャン・ユニヴァーシティのファウンデーションコー スに入学。潮はまったく語学力に問題がないが、あさりはギリギリの線で苦労 する。しかし彼女は、大学側から「世界を狙える脚」と期待されて迎えられてい ることもあって、有名人となっていた。そのお陰で、拙い英語力ながらも友人 は早くに出来たようだ。 |
| 19歳 |
６月、潮は好成績で、あさりは彼の手助けもあって漸くファウンデーションコー
ス終了。
７〜８月に日本に一時帰国。来年正月に戻って来れない為、ふたりとその家 族で一足早い成人式を執り行う。 ９月、再び英国へ。 |
| 20歳 |
10月から正式に、アトランティックオーシャン・ユニヴァーシティの１年生として
入学。潮は教育学部、あさりは体育学部に籍を置く。あさりは相変わらず学科
の授業では難儀そうであったが、いざ運動ともなると想像を遥かに越える身体
能力で周囲を湧かせた。短距離走では世界トップレベルのタイムを次々と叩き
出す。
潮は同時に、独学でスポーツ医学と栄養学を学ぶ。この後、彼はあさりの日 常トレーニングのメディカルサポートを務めることになる（技術的なトレーナー は別に大学側にいた）。 |
| 21歳 | あさり、７月の世界陸上大会に大学所属として参加。潮もメディカルサポート として同行。大会で100Ｍの世界記録に0.5秒差まで迫るタイムを叩き出し、一 躍国際的に有名となる（日本新）。200Ｍと400Ｍにも参加し、どちらも日本新 記録をレコード。 |
| 22歳 |
潮、あさりの22歳の誕生日にプロポーズ。リバプール、ピアヘッド埠頭にて。
あさりは即、受諾。その後、アルバートドックにて婚約指輪を購入。
正月に２週間だけ一時帰国。ふたりは互いの両親・家族に婚約を報告。両 家とも問題なく許可（特にあさりの父・イワシが大喜び。潮は早くも“お義父さ ん”と呼ぶ）。帰国後に入籍と挙式を早々に執り行いたいとのふたりの希望を 伝え、その段取りの為に帰国時の時間を費やした。１月中旬、再び英国へ。 その年８月に行われたオリンピックに、あさりは日本代表選手として参加（現 地にて選手団と合流）。潮はメディカルサポートとして同行。同大会女子100Ｍ で、一次予選・二次予選を一位にて通過。決勝にて10秒44の女子世界新記 録で優勝（この記録はこの後、十数年間破られることはなかった）。あさりは 200Ｍ、400Ｍにも出場し、いずれも優勝（日本新記録）。 ９月にアトランティック・ユニヴァーシティを卒業。 |
| 23歳 |
10月に永住帰国。あさりは帰国後に行われた記者クラブの会見で、突然の
現役引退を発表。理由は結婚の為。
同月、潮とあさり入籍。巻貝ウェディングパレスにて挙式。新居を潮の実家の 隣のマンション（あさりも一時住んでたことがある）に構える。 潮は日本で改めて教員試験を受験する為に、日本の大学の卒業資格を執 ろうとするが、教育委員会の推薦により教員特別免許状検定の話が来る。検 定合格し、免許状授与。翌年４月より帆立市立巻貝中学校への赴任が決まる （英語教諭）。 あさりは保育士の資格を得る為に自宅で勉強の日々。苦難の末、保育士試 験合格。同じく翌４月より帆立市立巻貝保育園赴任となる。 ８月の夏休みに、新婚旅行で沖縄へ。 |
| 24歳 | ７月に第一子誕生。 |
| 25歳 | |
| 26歳 | ２月に第二子誕生。 |
